よくある質問
離婚届を勝手に出されそうなとき
別居中の生活費を支払ってもらいたいとき
有責配偶者からの離婚請求
婚氏続称後の氏の変更
戸籍とは
離婚届を勝手に出されそうなとき
夫に離婚届を出されてしまいそうです。
夫から離婚したいといわれ、突然のことだったので頭に血がのぼり、その場の勢いで離婚届にサインをしてしまいました。しかし、後で冷静になって考えてみると離婚したくありません。離婚届を出されないために何かよい方法はありますか?

離婚届不受理申出書を提出しましょう。
離婚届にサインした後で気持ちが変わった場合や、勝手に離婚届を作成されて役所に提出されるそうなときは、離婚届不受理申出書を役所に提出すれば、離婚届は受理されません。離婚届不受理申出書の有効期間は6ヶ月です。
6ヶ月の有効期間が過ぎてもまだ離婚届を提出されそうなときは、再度提出すればさらに6ヶ月間離婚届は受理されません。
離婚届不受理申出書はいつでも取り下げることができます。
離婚届不受理申出書は、本籍地の市区町村役場に提出します。本籍地でない市区町村役場に提出した場合は本籍地の市区町村役場に送付されます。
また、郵送でも受け付けてもらえますが、郵送されている間に離婚届が提出され、受理されてしまうということも考えられるので、直接提出したほうがよいでしょう。
別居中の生活費を支払ってもらいたいとき

先日、夫は勝手に家を出て行ってしまいました。私はパートの収入しかないので夫に生活費を払ってもらいたいと思っていますが、請求することはできますか?

婚姻費用を請求することができます。
夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して生活していくための費用を分担すると定められています。この費用のことを、婚姻費用といいます。婚姻費用には、衣食住のための費用だけでなく、医療費や子どもの養育費など婚姻生活を維持していくのに必要な費用が含まれます。
また、たとえ別居していても、夫婦であることに変わりはないのですから、婚姻費用を請求することができます。
婚姻費用分担の義務者は、自分の生活程度を下げてでも相手に対して自分と同程度の生活をさせなければなりません。この義務を生活保持義務といいます。生活保持義務とは、夫婦間または親が未成熟の子に対してする扶養のことをいい、妻(または夫)と子供の生活を自分の生活の一部として自分と同程度の水準で扶養する義務をいいます。
婚姻費用は夫婦の話し合いで決めます。夫婦で話し合いができないとき、または話し合いがまとまらないときは、家庭裁判所に婚姻費用分担調停を申し立てることができます。調停で婚姻費用について合意できなければ、審判に移行します。
婚姻費用の算定には東京・大阪養育費等研究会の婚姻費用算定表が利用されています。
有責配偶者からの離婚請求

私たち夫婦には、小さな子どもがいます。先日、夫が浮気していることがわかりました。夫は離婚を求めてきましたが、子どもも小さいので私は離婚したくありません。夫の離婚請求に応じなければいけないのでしょうか?

裁判所は、浮気などの離婚原因をつくった有責配偶者からの離婚請求を認めていませんでした。しかし、昭和62年に最高裁は有責配偶者からの離婚請求を認めました。
有責配偶者からの離婚請求が認められる要件
- 夫婦の別居期間が両当事者の年齢および同居期間との対比において相当の長期間に及んでいること
- 夫婦の間に未成熟の子どもがいないこと
- 相手方配偶者が離婚により、精神的・社会的・経済的に極めて過酷な状態におかれる等、離婚請求を容認することが著しく正義に反するといえるような特段の事情が認められないこと
最高裁が最初に有責配偶者からの離婚を認めたときの別居期間は、36年でした。その後別居期間は徐々に短くなり、別居期間が8年で離婚が認められたものもあります。
別居期間については、夫婦の年齢、同居期間との対比だけでなく、有責性などの他の事情も考慮しなくてはいけませんが、別居期間が長くなれば離婚が認められる可能性は高くなります。
離婚により精神的・社会的・経済的に極めて過酷な状態におかれる等については、財産分与や慰謝料が十分になされているかという点が考慮されます。

婚氏続称後の氏の変更

私は、離婚の際、子どもが氏が変わるのを嫌がったので、婚姻中の氏を使っています。しかし、子どもが学校を卒業したので、結婚する前の氏に戻りたいと思っています。戻ることはできるでしょうか?

婚姻によって氏を改めた夫または妻は離婚によって婚姻前の氏に戻ります。ただし、離婚により婚姻前の氏に復した夫または妻は、離婚の日から3ヶ月以内に戸籍法の定めるところにより届け出ることによって離婚の際に称していた氏を称することができます。これを婚氏続称といいます。
婚氏続称の届出をして、婚姻中の氏を使用している者が婚姻前の氏に戻りたい場合は戸籍法107条1項により家庭裁判所の許可を得てその旨を役所に届け出なければなりません。
戸籍法107条1項による氏の変更は、やむを得ない事由がある場合に許可されます。氏を変更する際のやむを得ない事由とは、氏の変更をしないとその人の社会生活において著しい支障をきたす場合とされています。
しかし、婚氏続称の届出をした後に婚姻前の氏に変更する場合、やむを得ない事由の基準は緩やかに解されてるようです。離婚のときに子どもが学校に通っていて氏を変更したくないので、婚氏続称の届出をしたが、子どもの成長に伴い離婚時の氏を使う必要がなくなったというような場合は、氏の変更が認められることが多いようです。
裁判所はやむを得ない事由の基準として、
①婚氏続称の届出をした後、その氏が社会的に定着する前の申し立て
②恣意的な申し立てでない
③変更により、第三者が不足の損害を被るなどの社会的な弊害が発生するおそれのないこと
をあげています。
裁判所の許可が得られたら審判書謄本と審判確定証明書を添付して氏の変更届を本籍地の役所に提出します。本籍地以外の役所に提出する場合は、戸籍謄本1通が必要になります。
| 氏の変更 | |
|---|---|
| 説明 | やむを得ない事由による氏の変更 |
| 申立人 | 戸籍の筆頭者およびその配偶者 |
| 申立先 | 申立人の住所地の家庭裁判所 |
| 費用 | 収入印紙800円 連絡用の郵便切手(要確認) |
| 必要書類 | 申立書1通 申立人の戸籍謄本1通(事案により他の資料提出の場合あり) |

戸籍とは?

戸籍とはどういうものですか?

戸籍とは、人が出生してから死亡するまでの身分関係(出生、結婚、離婚、死亡、親族関係など)を記録したものです。戸籍は、一組の夫婦と未婚の子どもごとにつくられています。
戸籍には、本籍のほか、戸籍内の各人について、氏名、出生年月日、入籍した原因および年月日、実父母の氏名および続柄などが記載されています。
戸籍謄本とは、戸籍に記載されている全部を写したもの(戸籍に記載されている全員の写し)で、戸籍抄本とは、戸籍の一部分を写したものです。
戸籍の請求は、代理人によってすることもできますが、委任状が必要です。また、郵便で請求することもできます。
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