婚約破棄の損害賠償

正当な理由のない婚約破棄があった場合に損害賠償請求できるものは、財産的損害と精神的損害があります。

p006_03.gif 主な財産的損害
①結婚式場や新婚旅行のキャンセル料
②新居のための敷金や礼金など

婚約すると女性が結婚に備えて退職したり、転職することがあります。このような場合、退職から再就職するまでの収入分や、減収した差額を損害として請求することができます。

財産的損害とは別に婚約破棄されたことによる精神的苦痛に対する慰謝料を請求することができます。

結納の返還

婚約の際に両家の間に結納が交わされることがあります。判例によると、結納とは「婚約の成立を確証し、あわせて婚姻が成立した場合に当事者ないし当事者両家間の情宜を厚くする目的で授与される一種の贈与である」とされます。
したがって、婚姻が成立しなかった場合は、授与者は結納金の返還を求めることができます。

問題はどのような場合に婚姻が成立しているといえるのかです。婚姻届を提出し法律上婚姻が成立している場合は当然ですが、内縁関係であっても事実上の婚姻が成立していれば結納金の返還は認められません。

結納の返還と婚約解消の責任

婚約解消が当事者の合意による場合 arrow.gif 授与者は受領者に対して返還請求できる
婚約解消の責任が授与者にある場合 arrow.gif 授与者は返還を求めることはできない
婚約解消の責任が受領者にある場合 arrow.gif 授与者は返還を求めることができる
授与者・受領者双方に責任がある場合
授与者の責任が受領者の責任よりも重くないとき arrow.gif 返還を求めることができる
授与者の責任が受領者の責任より重いときarrow.gif 返還を求めることはできない

婚約成立の証明

正当な理由のない婚約破棄に対しては損害賠償を請求できますが、注意しなければいけないのは婚約が成立していたことをどのように証明するのかということです。
結納を交わしていた、婚約指輪を交換していた、会社の同僚や友人に婚約者として紹介していたというような場合は婚約が成立していたと証明できます。
婚約が当事者の口約束だけの場合、婚約が成立していたことの証明は難しくなります。このような場合は、交際の過程や性交渉の有無などで判断することになります。

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